AVにも秀作は存在するフィルムで撮影されるのがロマンポルノ、ビデオで撮影されるのがAV(アダルトビデオ)。
表向きにはこれだけの違いである。
1976年、日本ビクターがVHSフォーマットを世に出したのが家庭用ビデオ普及の契機となった。
「洗濯やケンちゃん」のセンセーショナルな出現が、普及を大きく後押ししたとも言われる。
それから10年の間にアダルトコンテンツを巡る環境が一変した。
特に「レンタルビデオ店」の登場によってAVの量産化が始まり、
高速インターネットがそれらのコンテンツから「モザイク」を消し去った。
私たち男性はようやく全てを手に入れた、かに見えたのだが・・・。
実は失っていたことに、ようやく気付き始めたところではないだろうか。
「ジャンク・セックス」などと、なにかと批判の多い現代のAVだが、
こうした時代の変化にも流されず、独自の価値観に拘った秀作も少ないながら存在する。
昭和の頃、解放された性表現に対し、直向きに取り組むことで生み出された作品群もある。
とにかく、昭和はあらゆる人がエネルギッシュだった。